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瓦の種類別の特徴・見分け方・名称・価格・寸法・サイズ

更新日:2020年08月28日

昔から日本の住宅に必要不可欠であった屋根資材【瓦】。よく目にする瓦ですが意外と瓦のことを知らない人が多いのではないでしょうか。身近な存在でありながら知る機会が少ない瓦についてご紹介します。瓦の種類や瓦紋、リフォームの際の処理についてなども紹介しています。

瓦の種類別の特徴・見分け方・名称・価格・寸法・サイズ

色別の瓦の種類

瓦でデザインが選べるのが色と形です。特に色は地域性により様々で、沖縄などの比較的温暖な地方は赤茶系の土地瓦が多く使わています。赤茶色の種類の瓦で有名なものが石州瓦と西条瓦です。地方色の強い瓦で、これら地方瓦は観光面の景観でもとなっています。

東北などの雪国では、釉薬の色が焼き上がりによって変化した黒瓦などが多く使われています。雪の白さがコントラストとなり、冬の厳しくも美しい情景を黒瓦が彩っています。

現在では技術が進歩し、色別によって瓦の種類が分かれることは少なくなってきました。住宅の外観を施主さんの好みに合わせられるよう、各社多種多様な瓦を製作しています。

瓦のサイズ・寸法別の種類

大きい屋根には大きな瓦、小さな屋根には小さい瓦と、住宅に合わせるように作られていた瓦ですが、現大では瓦の寸法・種類は【長さ・幅・働き】という独自の基準で決められています。JIS【日本工業規格】に沿って決められた寸法種類は、49A形、49B形、53A形、53B形、56形、60形の六種類が定められており、数字が大きいほど瓦のサイズは小さくなります。

形にも瓦は種類があり、J形・S形・F形の三種類があります、。J形の「J」はJapanの省略で昔ながらの和風瓦の種類を言います。S形は文字通り、アルファベットのS字のように大きく湾曲した瓦の種類を言います。F形はFlat(フラット)の「F」とされており、平板瓦の別名です。

種類によって価格が違う瓦

当然のことながら瓦の種類にも金額の差が出てきます。一般的にはセメントで作られた瓦のほうがコストパフォーマンスが良く、粘土瓦で釉薬を塗られ、手間のかかった瓦は高価格となります。

比較的手が届きやすく、安全面も考慮されている種類の瓦が、金属瓦です。特にガルバリウム鋼板は、近年では選択肢の一つとして注目を浴びています。

屋根瓦の金額は住宅の大きさによって変わってきます。屋根面積が広いと、屋根瓦を多く使用しますので、大きな住宅ほど瓦の費用がかさんできます。

瓦に描かれる紋の種類

古くからある瓦屋根に見られる瓦紋ですが、日本古来お城や、重要文化財などの古い家屋の瓦紋は家紋をあしらっているものが多く残っています。時代劇などの撮影でおなじみの世界遺産・姫路城は歴代の当主の家紋がちりばめられており、隠れた見どころとなっています。

神社仏閣で用いられているのが【巴紋】です。巴紋は火災を避ける火除けの意味があります。

鬼瓦は瓦紋に含まれませんが、厄除けの・魔除けの意味を持っており、屋根瓦にお守りの要素を持たせているのは、巴紋と共通しています。

新築で使うならどの種類の瓦にするべきか

住宅は一生の買い物のうちの一つです。屋根瓦にこれまで興味がなかった施主さんは、どの種類の瓦を選ぶべきか悩みどころですが、正解はありません。

瓦を選ぶ際に重要なことは、新築する家をどのような【家】にしたいかが重要です。長く住みたいなら耐久性の高い粘土瓦を選び、将来的に家を手放す予定があるのならコストパフォーマンスの良いストレート瓦や金属瓦を選ぶのも、施主さんの選択肢に含まれるでしょう。

初期費用も大切ですが、屋根瓦にはメンテナンス費用がかかります。これから住む家にどの程度お金が発生してくるのか、建築資材によっても変わってきます。瓦を選ぶ際は、デザイン性はもちろん、その後の費用負担や耐久性なども考慮して決めましょう。

瓦を捨てるときの注意点

いらなくなった瓦は不燃ごみとして普通に捨てることができません。瓦は、産業廃棄物としての取り扱いとなります。瓦を捨てる時は産業廃棄物業者に依頼をするか、近隣の産業廃棄物処理場へ持っていかなければなりません。

廃棄時にはそれぞれの自治体で廃棄費用がかかります。瓦を処分する際は、住んでいる自治体に確認してください。

日本のこころ瓦

海外からの観光客にもの、日本独自の景観を作っているのが瓦です。アジア大陸で発祥し、朝鮮瓦や小青瓦などとも趣が違います。

欧州では各家庭で住宅を一軒建てる、ということはあまりありません。地震などの災害が少ない欧州では、住宅はメンテナンスをして新しい家主に引き継いでいくものです。古い町並みが多く残っているのは、そういった住民に引き継がれてきた習慣が根付いているからです。

日本は木造建築が中心です。災害が多く、四季が激しいこの国では、百年持つ住宅を一般市民の家庭で建築することは出来ませんでした。が、こうした日本独自の建築事情が瓦や建築資材の発展を支えています。

古くから我々の住む家の屋根を守る瓦。これまでも、これからも、瓦は時代に合わせた進化を遂げていくことでしょう。

初回公開日:2017年11月13日

記載されている内容は2017年11月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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