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正月花・羽子板など正月飾りはいつまで飾る?

更新日:2020年08月28日

今回のテーマは「正月飾りはいつまで飾るか?」です。毎年何気なく飾っている正月飾りですが、その由来や歴史には面白いエピソードも隠れていました。正月飾りをいくつかピックアップして由来を紐解きながら、各地域の正月飾りの飾る期間についてご紹介します。

正月花・羽子板など正月飾りはいつまで飾る?

門松の切り口が1つではないことは、知る人ぞ知る歴史と関係があります。元々、竹の切り口は寸胴(ずんどう)でした。いつまで寸胴のみだったのかは徳川家の歴史と関係しています。徳川家康が武田信玄に敗北した「三方ヶ原の戦い」の時、その一報を聞いた家康が信玄を見立てて竹をそぎ落としました。

そのそぎ落とししたスタイルの竹が門松に使われるようになりました。忍耐強くしぶとい戦略家であった家康の敗戦に対する悔しさが伝わります。信玄に見立てて竹を「そぎ落とし」したという歴史により、新しい門松の竹の形が生まれたところが面白いところです。

門松の寸胴(ずんどう)について

元々門松の中心にある竹は寸胴(ずんどう)でした。そぎ落としされた門松は、徳川家康の敗戦がきっかけで普及しています。時代背景からみると、徳川家が統治した地域と配下の地域にはそぎ落としの竹の門松タイプが普及しています。つまり、昔の徳川幕府の統治下の関東はこのスタイルが主流となっています。ある一節によると関西には伝達されていませんでした。

商売人については、武家の血なまぐさい歴史とは関係なく「商売繁盛」を重要視しているため、寸胴(ずんどう)タイプを選ぶことが多いです。こういった門松の竹1つとっても、正月飾りをいつまで飾るかに深い関わり合いがあるのが面白いところです。

笑う角に福来る?門松の切り口についてのトリビア

門松の竹の切り口により、空洞の見せ方をそれぞれ工夫している正月飾りがあります。例えば、切り口が笑っている口に見えるようにカットするパターンです。こういった竹1つとって見てみても、門松の見方が変わります。

切り口が笑っているように見える笑い口タイプのものを置くことで「笑う門には福来たる」という意味を込めています。こういったちょっとした洒落っ気のある門松の切り口は、商売繁盛を大切にする商売人が好んで使うことが多く、時代と共に一般家庭にも普及しています。

根引きの松

平安貴族が正月初めの「子の日」に小さな松の木を引っこ抜く風習が「子の日の松」として長寿祈願が、現在でも「根引きの松」と呼よばれ親しまれています。昔は子の日に抜いたので、正月明けに飾っていました。現在はいつからいつまで飾るかというと12月28日まで飾り、松の内の1月7日まで飾っています。

現在は関西の旧家中心に、根のついた松に白い和紙を包んで金と赤の水引をつけてかけたシンプルなタイプ「根引きの松」が多く飾られています。関東でもこの風習を用いたところもあり、玄関先にシンプルに2本の松を玄関に飾るところもあります。

関東と関西の門松の違い

関東と関西では門松の「松の位置」が異なります。関東では、竹が中心に松が低い場所に配置しますが、関西では竹より高い場所に松が設置されています。また、関西では左右の門松にそれぞれ紅白の葉牡丹(はぼたん)を添えています。正月飾りはいつまで変わるかというと、松の内の15日までとしています。

葉牡丹は冷温になると色が赤みを帯びてきます。ちなみに、葉牡丹の花言葉は「祝福」「利益」「物事に動じない」です。おめでたいお正月をお祝いするのにぴったりの花材です。葉牡丹はとても長持ちする花材なので、正月には最適です。

逆さ門松

同じ関西であっても、兵庫県西宮市の西宮神社では「逆さ門松」という一風変わった正月飾りがあります。松を逆さに飾るという珍しい正月飾りですが、由来は、松の尖った葉が神様が降りてくるときに刺さらないようにという意味が込められています。

逆さ門松は、1月10日にある「十日えびす」という祭事に向けて、12月27日に組み立てられます。逆さ門松がいつまで飾られるかというと、祭事が終わる10日の翌日11日まで参拝客がくるために12日までとなります。地域やその神社やお寺によってスタイルが異なるので、このような正月飾りの違いも楽しめます。

松を使わない門松もある

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初回公開日:2017年12月26日

記載されている内容は2017年12月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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