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外来種の鯉の種類・どこからきたのか・駆除の方法|アメリカ

更新日:2020年08月28日

私たちが普段池や川で見かける鯉、あなたはこの鯉が外来種だと知っていますか。外来種の魚ではブラックバスやブルーギルなどが有名ですが、実は鯉にも外来種と在来種がいます。外来種の鯉はどこから来たのか、外来種と在来種の鯉の違いや、その種類などもご紹介します。

外来種の鯉の種類・どこからきたのか・駆除の方法|アメリカ

「鯉が外来種ではない」と思わせる原因になったのは、この名前の影響も考えられます。「大和=日本の」という、イメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかし、この「大和鯉」というのは、養殖された食用の鯉のことを指しています。

この大和鯉の名前の由来は、奈良県の大和郡山市の大和だったとも言われています。鯉は、昔から養殖が盛んにおこなわれていた魚で、長野県佐久市近郊で養殖された「佐久鯉」や大阪の淀川で養殖された「淀鯉」なども有名です。こういった産地の鯉の名前が、今では野生の鯉「野鯉」に対して、養殖の鯉を「大和鯉」と呼ぶようになったとする説があります。

錦鯉

お寺や旅館の池などで見ることも多い観賞用の鯉で、こちらも外来種です。ご存知のとおり、赤や白、金色などの色鮮やかな鯉があり、種類は細かく分けると100種類にも上ります。その美しさに、値段は高いものでは数十万もするものもあります。

錦鯉は、食用として飼われていた鯉の中に、色の変わった鯉を見つけ交配を繰り返した鯉です。新潟県で200年ほど前に誕生した錦鯉は、「Nishikigoi」として、海外でも観賞用の鯉の総称として使われています。

ドイツ鯉

名前からもわかるように、ドイツから輸入された外来種の鯉です。ドイツで食用に改良された鯉で、うろこが少ないのが特徴です。日本では、そのうろこのない見た目が敬遠されますが、ヨーロッパでは食用としてがあります。

錦鯉と交配させた、鑑賞用のドイツ鯉もあります。やはりうろこが少なく、全くうろこがないのもは「革鯉」と言われます。

外来種の鯉はどこから来たのか

鯉は東欧や東アジアのユーラシア大陸など、世界中に生息しています。日本にも外来種の鯉が多くいますが、これらの鯉はどこから入ってきたのでしょうか。

明治以降に移入された鯉

明治時代以降には食用や観賞用として、欧州、中国、台湾、インドネシアなどから多くの外来種の鯉が輸入されています。鯉が川に放流されることもありましたが、これらの外来種がほとんどです。

大昔に中国から来た鯉

明治の時代になって鯉が移入される以前にも、日本には鯉がいました。イラン周辺を原産地とする鯉は、今から1000ほど前に中国を経由して日本にやってきた外来種であるといわれています。

鯉の化石も出ている

では、1000年以上前には日本には鯉がいなかったのでしょうか。日本でも、約2500万年前~500万年前の地層から鯉の化石が発見されており、中国から外来種が来る以前にも、日本の固有種がいたと考えられています。

外来種の鯉は駆除してるの?

最近では、在来種を守るための外来種の駆除も環境保護の一環として行われています。では、鯉についてはどうでしょうか。

日本では、鯉の駆除は積極的には行われていません。しかし、アメリカやオーストラリアでは、対策に乗り出しています。

アメリカでは、1970年代に養殖池の浄化のために持ち込まれた、アジア産の鯉が川に逃げ出して野生化しました。鯉は、体が大きいため天敵が少なく、アメリカでは鯉を食べる習慣もないので沢山増えて問題になっています。

これに対して国や州では、対策に乗り出していて、水路に電流を通して鯉の拡大を防ぐなどの大規模な作戦も行われています。

ブラックバスと外来種の鯉の違い

生態系への影響が大きい、外来種の魚というと「ブラックバス」が挙げられます。新聞やTV、インターネットなどで、環境問題として見聞きした人は多いのではないでしょうか。もちろんブラックバスを川や池に放流することは、法律で禁止されています。では、鯉の場合はどうでしょうか。

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初回公開日:2018年01月31日

記載されている内容は2018年01月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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