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【国産/海外】牛肉のランクの基準と価格

更新日:2020年08月28日

このところ、グルメ番組などでは牛肉を産地のみで評価せず、A5ランクなどの格付けを取り上げることが非常に多くなっている。しかし、多くの日本人はA5というランクの意味や格付け基準を知らない。ここでは、ランクの意味や格付けの基準を紹介します。

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さて、これまで日本の国産牛肉の格付け基準の説明をしてきましたが、海外と日本では格付け基準が違います。

EU(ヨーロッパ)は統一されていますが、世界での統一基準というものはありません。アメリカ、オーストラリア、カナダ、EU、南米諸国などそれぞれが格付け基準を持っています。世界で格付け項目が多いのがオーストラリアです。

ここでは、日本人が食べることの多い輸入肉である、オージービーフ(オーストラリア産牛肉)とアメリカ産牛肉の格付け基準を紹介しましょう。

オーストラリア産牛肉(オージービーフ)

オーストラリア産牛肉の格付け基準は以下の通りです。

・脂肪分布の密度と脂肪粒のサイズ
・脂肪の色
・肉の色
・発育度
・最終pH(酸性、中性、アルカリ性を示す数字)
・こぶの高さ
・皮下脂肪

やはり項目が多いです。目を引くのが、こぶの高さです。オーストラリアでは、牛は熱帯で放牧されることが多く、こぶは熱帯種の特質です。オージービーフの意外な格付け基準の厳しさは驚きです。

アメリカ産牛肉

アメリカ産牛肉の格付け基準は、大きく分類すると日本と同じで、歩留等級と肉質等級です。しかし、その中身は異なります。歩留等級は、以下の項目によって決定されます。

・皮下脂肪
・心臓、骨盤、腎臓への脂肪付着度
・リブロース芯の断面積
・体重量

肉質等級は、以下の項目によって決定されます。

・牛の種類
・性別
・成熟度
・脂肪交雑(霜降り度合い)

牛肉のランク別の価格は?

「一概には言えない」というのが、答えです。

産地と部位で価値が大きく異なるという話は紹介しました。A5ランクで産地と部位が同じであれば、ほぼ同じ価格で取引されるでしょう。ただし、価格はランク以外にも様々な原因で変化します。需要と供給の関係もその一つです。

肉質等級5に関しては、価格は安定しやすいですが、4以下はかなり不安定です。

理由は、肉質等級の付け方にあります。4項目のうち、3項目が全て5で残り1項目が1であれば、その牛肉の肉質等級は1になってしまします。つまり、4項目の中で最高評価と最低評価の差が大きいものほど不安定になるということです。

われわれに重要なのは数字!

結局のところ、われわれにとって意味のあるのは数字だけです。

歩留等級が3段階、肉質等級が5段階あり、A5~A1、B5~B1、C5~C1の合計15のランクがある。しかし、消費者にとっては1~5の5段階評価で問題ありません。そこからは、ブランド牛肉を選ぶも希少部位を選ぶも個人の好みという事になります。

さぁ、今後あなたの牛肉を見る目が一変します。もし、「A5ランクの最高級牛肉を使用しています」なんて張り紙を掲げた店があれば、この知識を是非披露してください。

初回公開日:2017年10月13日

記載されている内容は2017年10月13日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

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