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原材料の表示順番・定義・原料との違い|法律/アレルギー

更新日:2020年08月28日

あなたの健康を支える「食事」は、どんな原材料から作られているかが気になる人も多いのではないでしょうか。ここでは、市販の食品についている原材料表示の見方や意味から、アレルギー物質についての表示まで紹介します。健康な食生活を送りたい方は、是非読んでみてください。

原材料の表示順番・定義・原料との違い|法律/アレルギー

原材料の表示の秘密

どこにでもある食べ物や飲み物のパッケージ。その裏には一つ一つ異なる原材料の表示があります。一体この表示にはどんなことが隠されていて、どのように役立てることができるのでしょうか。それでは、原材料の表示の秘密を解き明かしていきましょう。

原材料の表示順番

どこでも見られる原材料の表示。しかしこの表示の順番にはルールがあります。メーカーが好きなように並べられるわけではありません。それでは、どんな順番で並べられているのでしょうか。

原材料表示の順番は、使用した各原材料の重量の大きい順です。使用されている原材料それぞれの量をグラムで考えた時、水を除いてグラム数が大きいものから順番に並べられています。文字だけではわかりにくいので、市販されているある醤油の原材料表示から、原材料の量について考えてみましょう。

とある醤油の原材料

原材料名:脱脂加工大豆(遺伝子組換えではない)、小麦、食塩、アルコール

上の場合、この醤油の原材料には、まず油分を抜く処理をした大豆が重量ベースで最も多く使われている事がわかります。これは「醤油は大豆から作られている」というイメージに合うもので、確かに大豆を最も多く使用していることがわかりました。

二番目の小麦は醤油を作るときに使われる麹菌を活性化するために入れられるものですので、主役の大豆よりも使われている量は少なくなります。また、食塩は少ないグラム数でも必要なしょっぱさになりますから、この醤油では小麦よりも使われた重量が少ないということが、この原材料表示からわかるといえます。

ちなみに、アルコールは品質保持などのために少量加えられることがあるそうです。加えられていない醤油もあるので、表示のとおりアルコールは他の原料より少ないのでしょう。また、水は原材料表示に含まれていません。

法律での原材料の表示の仕方

ここで、この原材料の表示の仕方について、法律にはどのように記されているか見てみましょう。これは食品表示法による内閣府令「食品表示基準」によって定められています。

食品表示基準(平成二十七年内閣府令第十号)による加工食品の原材料名の表示方法の基本は、次の一文です。

原材料に占める重量の割合の高いものから順に、その最も一般的な名称をもって表示する。

出典: http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/... |

基本とは異なる規定

しかし、それ以外の規定として、二種類以上のの原材料によって作られた原材料(これは複合原材料と呼ばれます)が使われている場合については、他の規定があります。

複数の原材料での「省略」

食品表示基準では、複合原材料の原材料が三種類以上ある場合、重量の割合が二番目より少なく、かつ割合が5%未満である時、その原材料を「その他」として省略できると認めています。

これは食品に使われている原材料の一部を隠されてしまっているようにも考えられます。しかしメリットも存在します。それはコンビニ弁当などの場合です。

コンビニ弁当にはさまざまな具材が使われており、一つ一つの料理についてすべての原材料を記述すると文字数が多くなりすぎて何の原材料をどこに示しているのかがよく分からなくなってしまいます。そのため、ある程度の省略を認めることで、かえってどんな原材料が使われているのかをわかりやすくしています。

また、省略と入っても5%未満という制限がありますから、販売する側がこっそりと安価な原材料をたくさん混ぜ込んでしまうという心配はありません。

原材料の定義

ところで、そもそも「原材料」とは何を表す言葉なのでしょうか。

この「原材料」という言葉を分解してみると、「原料」と「材料」に分けることができます。つまり、原材料とは、原料と材料の総称であるのですが、では原料と材料の違いとは一体何でしょうか。

原料と材料の違い

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初回公開日:2018年04月14日

記載されている内容は2018年04月14日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。
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